
土地を購入するにはまとまったお金が必要です。そのため、値引き交渉の可否や相場が気になっている人もいるでしょう。この記事では、土地の値引き交渉ができるのか解説します。値引き交渉できる場合の相場やポイントなども解説するため、ぜひ参考にしてください。
目次
土地は値引き交渉ができる
結論からいえば、土地の値引き交渉は可能です。ここでは、その理由や背景を解説します。
土地は定価が設定されていない
土地は同じものが存在せず、定価も決まっていません。そのため、土地の価格は、売主と購入希望者の間で自由に決められます。売り出されている土地にはもともと価格が設定されていますが、交渉すれば値引きに応じてもらえる可能性があります。ただし、交渉に応じるかどうかは売主次第です。
値引きを前提に相場よりも高めに値段を設定している
なかには、購入希望者からの値引き交渉を見越して、価格が高めに設定されている土地もあります。売主が値引き交渉を前提にしている場合、相談すれば値引きできる可能性が高いです。ただし、高めといっても、相場から大きく乖離した価格がついているわけではありません。そのため、大幅な値引きは期待できない場合も多いです。
売主は土地が売れ残ると困る
土地は高額であり、簡単に売れるわけではありません。売主は土地をなるべく高く売りたいと思う反面、売れ残りも恐れています。売却期間を短縮するため、値引き交渉に積極的に応じる売主もいます。大幅な値引きは難しくても、少額の値引きなら応じてくれる可能性があるでしょう。
必ず土地の値引き交渉ができるわけではない
状況によっては、必ず土地の値引き交渉ができるとは限りません。ここでは、値引き交渉ができないケースについて解説します。
相場に合わせて販売価格を設定している
相場を参考に土地の価格を設定している売主に値引き交渉しても、大幅な値引きはできない可能性が高いです。交渉に応じてくれる場合も、少額の値引きにとどまるでしょう。
不動産会社の利益が減る
不動産会社は売主と購入希望者を仲介しており、土地の価格に応じた手数料を受け取ります。そのため、値引きが行われると、不動産会社が獲得できる利益も減ります。そのような事情から、値引き交渉を積極的には認めないパターンも少なくありません。
値引き交渉しない購入希望者もいる
自分たちが値引き交渉している間に、値引き交渉をしない購入希望者が現れた場合、その購入希望者が優先される可能性もあります。売主は、可能な限り土地を高く売りたいと考えているからです。
方角・立地などの条件が良い
条件が特によい土地は人気が高く、購入希望者が多く集まりやすいため、値引き交渉しても応じてもらうのは難しいでしょう。売主は、値引き交渉に応じなくても、もともと設定している価格での購入を希望する人が現れると考えるからです。条件がよい土地は売れ残るリスクが低く、強気な売主も珍しくありません。
条件がよい土地とは、方角や立地などを考慮して使いやすい土地です。たとえば、駅から近くて利便性位土地や、日当たりがよい土地などが該当します。整形地も利用しやすいため、好条件な土地と判断されます。
土地の値引き交渉をするときのポイントとは
土地の値引きを成功させるには、何を意識すればよいのでしょうか。ここでは、ポイントを解説します。
値引き額の相場は1割ほど
値引き交渉ができる金額の相場は、もともと設定されている価格の1割ほどとなっています。特別な理由がなければ、交渉しても相場からかけ離れきた値引きは困難です。土地総合情報システムを活用して土地の相場をチェックし、実現できる可能性が高い値引き額を検討しましょう。
売主に直接値引き交渉できない
不動産会社が土地の売買を仲介している場合、購入希望者が売主に直接値引き交渉できるわけではありません。基本的に、不動産会社が売主に対して値引きを打診します。直接やり取りできるわけではないため、値引き交渉の依頼は慎重にしましょう。なるべく誠意が伝わる値引き交渉になるよう配慮してください。
時期によって成功率が変わる
不動産売買が活発になる繁忙期は、特に値引き交渉の成功率が高まります。不動産売買の一般的な繁忙期は、新生活に向けて土地を手放す人が増える2月、3月、9月、10月です。売主にとって競合が増えるため、売れ残りのリスクを懸念する人も少なくありません。早く確実に売却するために値引き交渉に応じるケースがよくあります。
売主側の事情を把握する
スムーズな値引き交渉を実現するには、売主側の事情をよく理解しましょう。売主が土地を売る理由や背景を考慮せずむやみに値引き交渉しても、成功率は低くなります。特に値引き後の価格で売主の残債をカバーできるかどうかが重要であるため、不動産会社に確認する必要があります。
値引き交渉しやすい土地には特徴がある
土地によって値引き交渉のしやすさには違いがあります。ここでは、値引き交渉しやすい土地の特徴を解説します。
販売を開始してから時間が経過している
販売を開始してからある程度以上の時間が経過している土地は、値引き交渉しやすいです。たとえば、販売開始から6か月以上が経過している土地は、値引き交渉の成立を期待できます。売れ残っている土地については、値引き交渉に応じてでも早く売却したいと考える売主が多いからです。ただし、売れ残っている土地には何らかの問題があるリスクもあるため、理由もよく確認しましょう。
建築条件があったのになくなった
建築条件とは、購入後に特定の建設業者で建物を建てるという約束のことです。もともと建築条件がついていたものの、途中でそれがなくなった場合、何らかの事情が変化したと考えられます。売主が早急な土地の売却を望んでいる可能性もあり、値引き交渉に積極的に応じてくれるかもしれません。
不動産会社が土地を所有している
不動産会社が所有しているいわゆる売主物件の土地なら、値引きについて柔軟に対応できる場合も多いです。不動産会社自身が売主であり、仲介が発生していないためです。たとえ土地の値引きが難しくても、仲介手数料の値引きができるケースもあります。
分譲地で売れ残っている
分譲地とは、大きな土地を小分けにして売り出している土地のことです。分譲地で売れ残っている土地なら、値引き交渉に応じてもらえる可能性があります。他の分譲地の売却が済んでいれば、不動産会社の利益がある程度確定しているためです。ただし、他の分譲地がすべて定価で売れていて人気な場合、値引き交渉が難しくなります。
土地に告知事項がある
土地の告知事項とは、土地に関する何らかの特別な事情のことです。たとえば、建築に関する制限や土壌汚染など、購入希望者にとってネックとなる問題が該当します。告知事項がある土地は、もともと相場より安く売り出されているケースがほとんどです。それでも売れ残っている場合、値引き交渉に応じてもらえるでしょう。
土地を購入するときに価格交渉する場合の注意点
土地の購入に際して値引き交渉する場合、気をつけたいこともあります。ここでは、具体的な注意点について解説します。
交渉の前に購入の意思があることを伝える
値引き交渉するなら、その前に購入の意思を明示しましょう。いきなり値引き交渉すると印象が悪くなり、応じてもらえなくなる恐れもあるからです。購入の意思を伝えるだけでなく、値引きしてほしい事情も添えると検討してもらえる可能性が高まります。丁寧な説明により誠実な態度で接することが大切です。
手付金を用意しておく
手付金とは、契約のタイミングで売主から買主へ支払うお金です。土地は高額であるため、全額を支払う前に手付金を支払うケースが多いです。契約前の値引き交渉の時点で手付金を用意しておけば、売主から信頼されやすくなります。手付金の目安は、土地の価格の5%~10%程度です。
大きな値引き交渉は避ける
土地の価格は、もともと相場をもとに決められている場合がほとんどです。そのため、大胆な値引きを希望しても、交渉に応じてもらえる可能性は低いでしょう。大きな値引き交渉は避け、常識の範囲内で値引きできそうな額を交渉する必要があります。不動産会社に相談し、売主の事情も考慮して交渉しましょう。
態度に気を付ける
土地を購入する際は態度も重要です。たとえば、高圧的な態度をとると、売主が値引き交渉に応じない可能性は高くなるでしょう。値引き交渉を成功させるには土地に対する熱意を伝えたうえで、値引きできないか相談する姿勢が必要です。売主と良好な関係を築けば、スムーズな売買を実現しやすくなります。
事前に購入価格の目途を立てておく
着実に土地を購入するには、事前に購入価格の目途を立てることも大切です。売主が値引きに応じてくれても、住宅ローンの審査に通らなければ土地を購入できません。そのような事態を防ぐには、値引き前の金額で住宅ローンの事前審査を受けておくとよいでしょう。
まとめ
土地は値引き交渉できる可能性もありますが、設定されている価格からの大幅な値引きは難しい場合がほとんどです。しかし、売主や土地の状況によっては、スムーズに値引き交渉ができるケースもあります。値引き交渉を成功させるには、誠意のある対応が重要です。
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