マンション売却において、間取りは価格を左右する重要な要素です。本記事では、売却しやすい間取りと、間取りごとのターゲット層を詳しく解説します。さらに、間取り以外で価格を高めるポイントや、売却時の注意点もご紹介します。マンションの売却を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
マンションにおける間取りの種類
マンションの間取りは、住む人のライフスタイルや家族構成によって、さまざまな選択肢があります。代表的な間取りについて、詳しく解説します。
1R
ワンルームは、キッチンと居室が仕切りなしで1つの空間になっている間取りです。このスタイルは、限られた空間を最大限に活用できるとして、1人暮らしの人におすすめです。コンパクトながらも、生活に必要な機能が備わっており、効率的な暮らしを実現できます。
K
Kはキッチン付きの間取りで、メインとなる部屋に対して、仕切りで区切られたキッチンスペースが付いています。
この構造は、料理の熱や匂いが他の部屋に広がるのを防ぎ、快適な生活空間が実現できます。また、玄関から部屋が見えにくい設計になっているため、プライバシーを重視する方にもおすすめです。
1Kは、1人暮らしに最適です。2Kは、仕事と住居を兼ねたい方やルームシェア、カップル、小さな子どもがいる家庭に適しています。
DK
DKはダイニングキッチンの略で、1つの部屋とダイニングキッチンが組み合わさった間取りです。
このタイプでは、キッチンに加えて、食事用テーブルを置くためのスペースがあります。ダイニングスペースは通常4.5畳から8畳程度で、1人はもちろん複数人の場合でも、食卓を囲むのに十分なスペースが確保されているといえるでしょう。
1DKは、1人暮らしで食事と睡眠のスペースを分けたい人に適しています。2DKであれば、2人暮らしでも十分な生活空間があるといえます。
LDK
LDKはリビング、ダイニング、キッチンが1つの広い空間にまとまった間取りです。通常、LDKスペースは8畳以上が一般的で、広々とした開放感のある生活空間を提供します。
たとえば、2LDKは、LDKに加えて2つの部屋がある構造で、2人暮らしに適しています。3LDKでは、LDKに加えて3つの部屋があり、3~4人の家族向けの広さです。子どもが小さいうちは、5人家族でも快適に暮らせるでしょう。子育て世帯が選ぶことの多い、人気の間取りです。
マンションで売却しやすい間取りは「3LDK」
マンションの間取りのうち、最も売却しやすいものは3LDKです。この間取りは、30代前半のファミリー層、特に4~5人家族や将来子どもを考えている夫婦からの需要が高く、値崩れしづらい特徴があります。
ファミリー層は、賃貸住宅での暮らしを手狭に感じるタイミングが多く、物件購入に対しての意欲が高い特徴があります。また、年齢も比較的若いことから、35年の住宅ローンを利用することも一般的です。居住空間に費用を支払いやすい年齢層であるといえます。
また、育児がしやすい地域や、評判のよい学区で暮らしたいと考えるファミリー層が多いため、そういった地区に建てられている3LDKマンションは、特に注目されています。
近年トレンドの間取りは「2LDK」
2LDKは、立地がよければ、人気物件になる可能性が高い間取りです。特に、DINKS(子どものいない夫婦)、カップル、子どもが独立したシニア世帯にとって、使い勝手のよい間取りとされています。なかでも、駅周辺など利便性の高いエリアにある物件は、特に人気が出やすい傾向にあります。
また、近年はマンション価格の高騰を受け、子どもが一人っ子の家族も、部屋数を減らして2LDKを選ぶ傾向にあります。3LDKに比べ価格が手頃であるため、ファミリー層にとっても魅力的な選択肢となっているといえるでしょう。
その他のマンション間取りと売却における特徴
3LDK、2LDK以外のマンション間取りについて、特徴や売却時の傾向を解説します。
1R
ワンルームマンションは単身者に人気が高く、特に、都心部にある職場や学校へのアクセスを重視した物件は、売り手がつきやすい傾向にあります。
また、価格の手頃さから、投資用としても選ばれやすい特徴があります。物件を複数所有することで、相続をはじめとするトラブルやリスクを分散できることが理由です。
2DK
2DKマンションは、単身者やDINKS、シニア層、投資家に人気です。特に、都心や駅近の利便性の高い物件、管理体制が良好な物件は、売却も成功しやすいといえるでしょう。
しかし、他の間取りに比べて、やや購入を躊躇う人が多いのも事実です。これは、住宅ローン控除が適用されないことや、賃貸に出したときの利回りの低さ、設備グレードの低さなどが原因です。
売却をスムーズに進まない場合は、リフォームや価格改定を検討してみるのもよいでしょう。
4LDK以上
4LDK以上のマンション成約数は、過去10年間で大きな変動はなく、安定して需要があります。
ただし、4LDK以上になると、戸建てを購入したい人と層が被ってくるため、パイの奪い合いになり、売却がしづらくなる側面はあるでしょう。
4LDK以上の間取りは、ファミリー層や、自宅で仕事をする自営業者、もしくは趣味のための追加部屋を必要とする人々に人気があります。売却する際は、これらの層に向けてアピールするか、もしくはリフォームして部屋数を減らすことが有効です。
間取り以外でマンションの売却額を高めるポイント
ここからは、間取り以外でマンションの売値を高めるポイントについて、5つの側面から詳しく解説します。
立地
電車やバスなど公共交通機関に対するアクセスのしやすさも、売却価格に大きく影響します。特に、最寄り駅から徒歩10分圏内の物件は、高く評価される傾向にあるといえるでしょう。また、中心街に近い物件や、複数の路線が利用可能な駅近物件も需要が高まります。
一方で、アクセスが不便で人口が減少している地域は、利便性が低いと見なされ、売却額が下がることもあります。
築年数
築年数が新しいマンションは、現代の建築基準に準拠していることから、設備や安全性の面で優れており、高く評価されやすい傾向にあります。
一方で、古いマンションは、修繕やリノベーションの必要性が出てくるため、売却価格が引き下げられやすい傾向にあります。一般に、建築されてからの時間が長いほど、売却価格は下がりやすいといえるでしょう。
眺望
マンションから見える眺望は、住む人の気分や日常生活の質に大きく影響します。このため、室内からの良好な眺めや、視界を遮る建物がないことも、マンションの価値を高める重要な要素です。高層階のマンションは眺望がよく、売却額も上がりやすい傾向にあります。
室内の状態
マンションの内部状態、特に壁、床、天井の状態は、売却の価格決定において大きな影響を与えます。
たとえば、劣化や汚れ、日焼け、ニオイなどは、物件の全体的な印象を大きく左右します。壁紙の剥がれや床の汚れ、日焼けによる変色がひどい場合、物件の価値が下がり、それに伴って売却額も低くなりやすいでしょう。
周辺環境
過去にどのようなリフォームが実施されたかは、買い手にとって重要なポイントです。特に、専門業者による質の高いリフォームが施されている場合、マンションの魅力が増し、売却額も高くなる傾向にあります。
人気の高いリフォームとして、キッチンやバスルームの改装、床材の交換、壁の再塗装などが挙げられます。また、バリアフリーリフォームも人気です。
マンションを売却する際の注意点
マンションの売却をスムーズに進めるために覚えておきたいポイントについて、詳しく解説します。
現況をしっかり確認しよう
マンション売却をスムーズに進めるためには、マンションの現状をしっかりと把握することが大切です。大事な書類が全てそろっているかどうか、マンションの状態に問題がないかをきちんと確認しましょう。これにより、後々のトラブルを防ぐことができます。
相場を知っておこう
売却後の後悔を防ぐためにも、あらかじめ周辺地域のマンション売却相場を調べておきましょう。査定額や売却額が適切かどうかを判断しやすくなる他、資金計画が立てやすくなるメリットもあります。相場は、自分で調べる他、業者に相場を聞くことでも調べられます。
必要書類は早めに準備
査定時、媒介契約時、売買契約時に必要な書類をあらかじめ把握して準備しておくことで、売却プロセスがスムーズに進みます。
紛失している書類がある場合は、早めの準備がおすすめです。書類の内容によっては、再取得に時間がかかるケースもあります。
売却にも費用がかかる
マンションを売却する際は、仲介手数料、印紙代、登記費用、司法書士への報酬、測量費用、譲渡所得税など、売却に関連する費用が必要になります。予期せぬ費用が発生し支払いに困ることのないよう、事前に確認しておきましょう。
マンションの売却は業者選びが重要
マンションの売却において、業者選びは成功の鍵となります。
成約件数が多く実績豊富な不動産業者は、市場の動向を正確に把握しています。適切な価格設定や、効果的な販売戦略を提案してくれることでしょう。経験豊かな業者は、売却の過程におけるアドバイスも豊富な他、サポートも充実しており、安心して取引を進められます。
業者選びは「なんとなく」で決めるのではなく、信頼でき、長期間相談し続けられるパートナーを選ぶことが重要といえます。
まとめ
この記事では、マンション売却における間取りの重要性、売却額を高めるポイント、売却時の注意点、そして業者選びの重要性について解説しました。
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