マンションを売るか貸すか迷ったら必読!資産価値を守るための判断ポイント5選

マンション 売るか 貸すか

「マンションを売るか貸すか、どちらが自分にとって得なんだろう?」

「後悔したくないけれど、判断基準がわからない…」

そう思う方もいるかもしれません。

実は、マンションを売るか貸すかの選択で失敗しないためには、資産価値・収益性・管理の手間の3つの視点で判断することが重要です。

この記事では、中古・分譲マンションを問わず、売却または賃貸に出す際に役立つ5つの判断ポイント、メリット・デメリット、収益性の比較、よくある疑問への回答などを具体的にご紹介します。

目次

マンションを売るか貸すか?後悔しないための5つの判断ポイント

転勤などでマンションに住まなくなった際、「売却すべきか」「賃貸に出すべきか」は、将来の資産形成や生活設計にも関わる重要な選択であり、単純な収益計算だけでは決められない複雑な判断です。
長期的な視点からご自身のライフプランに合った選択をするために、特に以下の5つのポイントを総合的に考慮しましょう。

将来的にそのマンションに住む可能性はあるか?

将来そのマンションに再び住む可能性は、売却か賃貸かを決める最も基本的な判断材料です。

可能性があるなら賃貸、全くないなら売却を検討するのが一般的です。

なぜなら、一度手放すと、特に好立地や気に入った物件は同等のものを再取得するのが難しい場合が多いからです。

例えば、海外転勤などで一時的に離れるだけなら、期間を限定して貸し出し、将来戻る選択肢を残すのが有効でしょう。

親から相続した物件に将来住む予定がある場合も同様です。

このように将来の居住可能性を最優先に考え、もし売却を選ぶ場合は、後戻りできない決断であることを念頭に置き、慎重に判断しましょう。

賃貸管理の手間とコストは許容できるか?

マンションを賃貸する場合、継続的な管理の手間とコストが発生します。

これらを許容できるかは、売却か賃貸かを決める重要な判断基準です。

具体的には、入居者募集・契約、家賃集金、設備修繕、トラブル対応といった多岐にわたる管理業務に加え、空室時の家賃損失リスクや退去時のリフォーム費用も考慮しなければなりません。

賃貸経営を始める前に、これらの手間とコスト(管理委託費用も含む)を冷静に評価し、自身で対応できるのか、委託しても採算が取れるのか、それとも売却した方が合理的かを判断しましょう。

住宅ローン残高と今後の資金計画は?

住宅ローンの残高や今後の資金計画は、マンションを売るか貸すかを判断する上で重要な要素です。

まず基本的な注意点として、住宅ローンは原則「自己居住用」のため、賃貸に出す場合はローン切替や一括返済が必要になることがあります。

ただし、転勤など一時的な事情であれば、金融機関に相談することでローンを継続したまま貸せる可能性もあるため、早めに確認することが肝心です。

これを踏まえ、以下の点を比較検討しましょう。

  • 賃貸の場合: ローン返済と賃貸収入のバランス(家賃収入を返済に充てるケースも ※国交省調査で約17%)。
  • 売却の場合: 売却で得られる資金の使い道と、売却価格がローン残高を下回るリスク(自己資金が必要になる可能性)。

最終的には、ローン残高、資金計画、賃貸収支予測、売却資金の活用プランなどを詳細に分析し、金融機関との相談結果も踏まえて、総合的に判断する必要があります。

築年数から見る資産価値の推移と売却タイミング

マンションの築年数と、それによる将来的な資産価値の推移予測は、売却か賃貸かを判断する重要な要素です。「いつ売るのが最適か」という視点が鍵になります。

一般的にマンションは築年数とともに価値が下がりますが、不動産市況(例:近年の都心部価格高騰や、2030年頃の供給増予測など)によっても大きく変動するため、一概には言えません。

例えば、築浅なら価値が維持されやすいため、数年間は賃貸に出し、将来の売却タイミングを探る選択肢があります。

一方、築古の場合は、大規模修繕の時期が価値に影響するため、その計画を踏まえた判断が必要です。

このように、ご自身のマンションの築年数、今後の資産価値の見込み、大規模修繕計画、そして不動産市場全体の動向を冷静に分析し、「今すぐ売却すべきか」あるいは「賃貸で維持しながら将来の売却機会を待つべきか」を戦略的に判断しましょう。

マンション所在地の不動産市場の将来性

最後に、マンションが立地する地域の不動産市場の将来性も、売却か賃貸かを判断する上で重要です。

人口動態、再開発計画、交通インフラ整備などを分析し、地域ごとの特性を見極めましょう。

地域によって市場動向は大きく異なり、例えば価値上昇が見込める地域(再開発エリア等)なら賃貸で保有し続ける選択肢も有力ですが、価値下落が懸念される地域(人口減少が進む地方等)では早期売却が賢明かもしれません。

将来的な中古住宅の供給増(※専門家は都内一部エリアでも予測)といった市場全体の動向も考慮に入れる必要があります。

【徹底比較】マンション売却 vs 賃貸 それぞれのメリット・デメリット

マンションを「売る」か「貸す」か、それぞれの選択肢にはメリットとデメリットが存在します。

どちらの選択がご自身の状況に適しているか判断するために、両者を詳しく比較検討してみましょう。

マンションを「売る」場合のメリット(維持費削減・まとまった資金)

マンションを売却する主なメリットは、以下の2点です。

  1. 維持費用の負担がなくなること: 売却すれば、管理費、修繕積立金、固定資産税といった継続的な支出が不要になり、経済的負担が軽減されます。
  2. まとまった資金を他の用途に活用できること: 売却で得た現金を、住宅ローンの完済、他の資産への投資(ポートフォリオの多様化など)、新たな生活資金などに自由に充てられます。
    特に、築年数の浅い物件や市場価値の高い物件は、有利な価格(時には購入価格以上)で売却できる可能性もあります。
    さらに、税制面でのメリットとして、マンションの所有期間が5年(売却した年の1月1日時点)を超えている場合、譲渡所得税の税率が軽減される可能性があります。

マンションを「売る」場合のデメリット(税金・売却活動の難しさ)

マンションを売却する際には、以下のデメリットも考慮する必要があります。

  • 税金が高くなる可能性: 特に、所有期間が5年以内(売却した年の1月1日時点)だと、税率の高い短期譲渡所得税が適用され、手取り額が大きく減ることになりかねません。
  • 価格設定や売却活動の難しさ: 適正価格を誤ると売却に時間がかかる、あるいは希望価格での売却が難しくなるといったリスクが生じます。不動産会社の査定額が常に適正とは限らず、市況次第では想定より低い価格での売却も覚悟しておくべきかもしれません。
  • 資産そのものを失うこと: 売却によって不動産という資産を手放すため、将来的な資産価値の上昇(キャピタルゲイン)を期待する機会も失われます。
  • 次の住まいへの買い替え計画への影響: 売却後の新居購入にあたり、売却タイミングや次のローン審査次第では、資金繰りが厳しくなる、または借入条件が悪化するといった事態も起こり得ます。

マンションを「貸す」場合のメリット(家賃収入・資産保有)

マンションを賃貸に出す主なメリットとして以下の点が挙げられます。

  • 家賃収入を得られる: 継続的な家賃収入が期待でき、管理費やローン返済など維持費用の一部を賄うことができます。特に分譲タイプのマンションは設備等が充実していることが多く、一般的な賃貸物件より高めの家賃設定が可能な場合があり、収益性を高めやすいと言えます。また、インフレ時にはインフレ対策としても機能する可能性があります。
  • 資産として長期保有できる: すぐに売却せずに資産として保有し続けることで、将来的な資産価値の上昇を期待したり、ライフプランの変化(将来の自己使用再開など)に備えたりすることができます。
  • 税制上のメリット: 賃貸経営に必要な固定資産税や管理費、修繕費などを経費として計上することで、所得税や住民税の節税効果が期待できます。

マンションを「貸す」場合のデメリット(継続コスト・空室リスク)

マンションを賃貸に出すことには、以下のようなデメリットも存在します。

  • 継続的なコスト負担が発生する: 修繕費、管理費(管理会社への委託費等も含む)、固定資産税、広告宣伝費といったコストが継続的に発生します。入居者が退去した際には、リフォームや新規募集のための費用もかかってきます。
  • 空室リスク: 常に満室とは限らず、空室期間が長引けば家賃収入は途絶え、収支計画に影響が出かねません。
  • 管理の手間: 入居者対応やトラブル対応など、自主管理の場合は手間がかかります。(管理会社への委託で軽減可能)
  • 契約更新の問題(分譲マンション特有): 家賃が高めになる傾向から、契約更新がスムーズにいかない可能性も指摘されています。契約満了後に更新や再契約ができない場合、オーナー自身の将来計画に支障をきたす恐れもあります。

売却?賃貸?具体的な収益性をシミュレーションで比較

マンションを売るか貸すかという選択は、言葉だけでなく具体的な数字で比較検討することが重要です。

ここでは、売却した場合と賃貸した場合の収益シミュレーション例と、どちらが得かの判断材料となるケーススタディをご紹介します。

売却した場合の収益シミュレーション例(税金・諸費用込み)

売却時の収益は、売却価格から「取得費(購入価格+購入時の諸費用)」と「譲渡費用(売却時の諸費用)」を差し引いた「譲渡所得」に対して税金がかかります。

計算式
譲渡所得 = 売却価格 – (取得費 + 譲渡費用)
税額 = 譲渡所得 × 税率(所有期間により異なる)
手取り額 = 売却価格 – 譲渡費用 – 税額

例:4,500万円で購入したマンションを5000万円で売った場合

  • 購入価格(取得費):4,500万円
  • 売却価格:5,000万円
  • 譲渡費用(仲介手数料など):157万円(仮定)
  • 所有期間:5年超(税率 約20.315%)

譲渡所得 = 5,000万円 – (4,500万円 + 157万円) = 343万円
税額 = 343万円 × 20.315% ≒ 69.7万円
手取り額 ≒ 5,000万円 – 157万円 – 69.7万円 = 4,773.3万円

※実際の取得費には減価償却費の計算が必要です。税金計算は複雑なため、税理士等にご相談ください。

売却時の収益は、売却価格だけでなく、購入時の状況や売却にかかる費用、そして税金を考慮した総合的な計算が必要です。

賃貸した場合の収益シミュレーション例(経費・空室リスク考慮)

賃貸経営の収益(キャッシュフロー)は、家賃収入から運営にかかる経費(ローン返済、管理費、修繕積立金、固定資産税、管理委託料、修繕費など)を差し引いて計算します。
空室リスクも考慮に入れる必要があります。

計算式(年間)
年間賃貸収益 = (月額家賃 × 12ヶ月 × 稼働率) – 年間経費合計

例:以下の条件にて賃貸した場合

  • 月額家賃:90,000円
  • 管理費:月5,000円
  • 修繕積立金:月6,000円
  • 固定資産税・都市計画税:年100,000円
  • 管理委託料:家賃の5% (月4,500円)
  • ローン返済:月80,000円
  • 稼働率:95%(年間約18日の空室想定)
  • その他修繕費など:年50,000円(見込み)

年間家賃収入 = 90,000円 × 12ヶ月 × 95% = 1,026,000円

年間経費合計 = (5,000円 + 6,000円 + 4,500円 + 80,000円) × 12ヶ月 + 100,000円 + 50,000円 = 1,146,000円 + 100,000円 + 50,000円 = 1,296,000円

年間収支(キャッシュフロー) = 1,026,000円 – 1,296,000円 = -270,000円

※この例ではキャッシュフローはマイナスですが、ローン返済により資産形成が進んでいる点や、税務上の経費計上による節税効果も考慮する必要があります。
賃貸経営は、家賃収入だけでなく、支出も含めた総合的な収支計算と、空室や突発的な修繕に備えた資金計画が不可欠です。

【具体例】結局どちらが得?ケーススタディで解説

マンションを売却するか賃貸に出すかの判断は、購入価格、想定売却価格、家賃収入、管理費・修繕費、税金、ローン状況、そして個人のライフプランなどを総合的に比較する必要があります。

  • 売却が有利なケース
    • まとまった現金がすぐに必要
    • ローン残高が多い、または金利が高い
    • 築年数が古く、今後の修繕費増大や資産価値下落が懸念される
    • 賃貸需要が低いエリア、または管理の手間をかけたくない
  • 賃貸が有利なケース
    • 将来的に自分で住む可能性がある
    • 安定した家賃収入を得たい(ローン返済額を上回るなど)
    • 立地が良く、今後も賃貸需要や資産価値の維持・上昇が見込める
    • ローン残高が少ない、または完済している

どちらが「得」かは一概には言えません。

それぞれのメリット・デメリット、収益シミュレーション、そしてご自身の状況や価値観を踏まえ、長期的な視点で検討することが重要です。

ここが知りたい!マンション売却・賃貸のよくある疑問と注意点

マンションを売るか貸すか検討する中で、税金、リスク、手続き、特殊なケースなど、多くの人が疑問に思う点や注意すべき点があります。

ここでは、それらの疑問にQ&A形式でお答えします。

Q1. 売却時の税金と諸費用はどれくらいかかる?

マンション売却時にかかる主な税金とコストは以下の通りです。

  • 税金: 売却によって利益(譲渡所得)が出た場合、譲渡所得税(所得税・住民税・復興特別所得税)が課税されます。税率はマンションの所有期間によって異なり、売却した年の1月1日時点で 5年超なら約20.315%5年以下なら約39.63% です。
  • 諸費用:
    • 仲介手数料: 不動産会社へ支払う手数料(売買価格の3%+6万円+消費税が上限)。
    • 印紙税: 売買契約書に貼る印紙代(契約金額による)。
    • 登記費用: 抵当権抹消登記などが必要な場合に発生。
    • その他、測量費やハウスクリーニング代などがかかる場合もあります。

これらの税金や諸費用は、売却による手取り額に直接影響するため、事前に概算を把握しておくことが重要です。

Q2. 賃貸経営の「空室リスク」どう対策する?

マンション賃貸経営における空室リスクを軽減するための対策は以下の通りです。

  • 適正な家賃設定: 周辺相場を調査し、競争力のある家賃を設定します。
  • 効果的な入居者募集: インターネット広告の活用や、複数の信頼できる仲介会社への依頼で露出を高めます。
  • 物件の魅力向上: 定期的な清掃、設備のメンテナンスやリフォームを行い、物件の競争力を維持・向上させます。
  • 入居者満足度の向上: 迅速で丁寧な対応を心がけ、長期入居を促します。
  • サブリース契約の検討: 管理会社が一括で借り上げ、空室時も一定の賃料収入を保証する契約ですが、手数料や条件をよく確認する必要があります。

効果的な募集活動と質の高い管理の両面から対策を講じることが、空室リスクをコントロールし、安定した賃貸経営に繋がります。

Q3. 住宅ローンが残っていても賃貸に出せる?金融機関への相談必須

住宅ローン返済中のマンションを賃貸に出すこと自体は可能ですが、必ず事前にローン契約をしている金融機関に相談し、承諾を得る必要があります。
ほとんどの住宅ローンは「契約者本人の居住」を条件としているため、無断で賃貸に出すと契約違反となり、最悪の場合、ローン残債の一括返済を求められるリスクがあります。
転勤などやむを得ない一時的な事情であれば、金融機関が条件変更などで賃貸を認めるケースもあります。
しかし、場合によっては金利の高い投資用ローンなどへの借り換えが必要となることもあります。
金融機関との協議の上、ローン返済と家賃収入のバランスを考慮した無理のない計画を立てることが重要です。

Q4. マンション売却・賃貸の基本的な手続きの流れは?

【売却の場合】

  1. 査定依頼: 不動産会社に査定を依頼し、売却価格の相場を知る。
  2. 媒介契約: 不動産会社と媒介契約(専属専任、専任、一般)を結ぶ。
  3. 販売活動: 不動産会社が広告掲載や内覧対応などで購入希望者を探す。
  4. 売買契約: 購入希望者と条件交渉し、合意したら売買契約を締結する。手付金を受領。
  5. 決済・引渡し: 残代金を受領し、物件の鍵などを引き渡す。同時に所有権移転登記を行う。
  6. 確定申告: 売却益が出た場合、翌年に確定申告が必要。

【賃貸の場合】

  1. 条件設定・募集準備: 家賃、敷金、礼金などの条件を決め、必要に応じてリフォーム等を行う。
  2. 管理会社選定(任意): 自主管理しない場合は賃貸管理会社に委託する。
  3. 入居者募集: 不動産会社への依頼やインターネット広告で入居者を募集する。
  4. 入居審査: 申込者の収入や連帯保証人などを審査する。
  5. 賃貸借契約: 入居者と賃貸借契約を締結する。
  6. 入居・管理開始: 入居開始後、家賃集金、問い合わせ対応、更新・退去手続きなどの管理業務を行う(委託した場合は管理会社が実施)。

Q5. 築40年以上の古いマンション、売るべき?貸すべき?判断ポイント解説

築40年を超えるマンションの判断は、主に「立地」「物件の状態(修繕履歴・今後の修繕計画)」が重要です。

  • 貸す選択肢が考えられるケース:
    • 都心部や駅に近い(徒歩圏内)など、立地条件が良い場合。賃貸需要が見込める可能性があります。事実、都心部では築古物件も一定量流通しています。
    • 大規模修繕が適切に行われている、または計画されている場合。
    • 賃貸に出す際は、修繕費の増加や空室リスクを考慮し、定期借家契約(契約期間満了で確実に契約が終了する)の活用や、ハウスクリーニング等で物件価値を高める対策が有効です。
  • 売却が現実的なケース:
    • 郊外や駅から遠いなど、立地条件が不利な場合。
    • 老朽化が進み、大規模修繕が未実施または多額の費用が見込まれる場合。
    • 売却価格は購入時に比べ大幅に下がる可能性がありますが、将来的な管理費・修繕積立金の負担から解放されるメリットがあります。

賃貸に出した場合の収益予測(家賃収入 – 経費)と、売却した場合の手取り額や維持費負担からの解放を比較検討し、判断しましょう。

Q6. 「マンションは売らない方がいい」は本当?見極めるべき例外ケース

「マンションは売らない方がいい」と言われるのは、以下のような状況が考えられる場合です。

  • ローン残債割れ(逆ザヤ)の可能性: 売却価格がローン残高を下回り、売却時に自己資金が必要になる場合。
  • 将来的な価格上昇の期待: 立地が良い(例:駅近、再開発エリアなど)、または市場全体の回復が見込まれる場合。賃貸で収益を得ながら、より良い売却タイミングを待つ戦略も有効です。
    • 例:都心の駅近(徒歩2分)・築38年のマンションを2年間賃貸した後、市況回復を待って15%高く4,500万円で売却できたケース。

ただし、築年数の経過による価値下落や維持コストの増加は避けられないため、市場動向や物件の状態を定期的に見極め、最適なタイミングで判断することが重要です。
必ずしも「売らない方が良い」わけではありません。

一戸建ての場合、判断基準はどう違う?

一戸建ての場合、マンションと比較して以下の点が異なります。

  • 賃貸需要: 一般的にマンションより低い傾向があり、売却を選択するケースが多いです。ただし、広い庭付き、駐車場付きなど、ファミリー層の特定のニーズに合致すれば賃貸も可能です。
  • 管理コスト・手間: 建物全体の修繕や維持管理を自分で行う必要があり、マンションよりコストや手間がかかる傾向があります(管理費・修繕積立金はないが、自己負担で計画的に行う必要がある)。
  • 価値の変動要因: 土地の価値が資産価値に占める割合がマンションより大きく、建物の老朽化が進んでも土地の価値で評価される場合があります。庭や駐車場の有無も価値を左右します。

一戸建てを賃貸に出す場合は、マンション以上に明確なターゲット設定と、コスト管理、入居者募集の工夫が求められます。

迷ったら専門家へ相談!賢いアドバイス活用法

マンションを売るか貸すかの判断は、専門的な知識や客観的な情報が不可欠です。自分だけで悩まず、不動産のプロやお金の専門家の力を借りることで、より納得のいく決断ができます。
ここでは、専門家を上手に活用する方法をご紹介します。

不動産査定で客観的な市場価値を知る

複数の不動産会社に査定を依頼することで、ご自身のマンションが「いくらで売れそうか」「いくらで貸せそうか」という客観的な市場価値を把握できます。
査定価格は会社によって差が出ることがあるため、複数の意見を聞くことが重要です。査定結果は、売却価格や家賃設定の有力な根拠となります。
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ファイナンシャルプランナー(FP)にライフプランを含めた資金計画を相談

ファイナンシャルプランナー(FP)は、お金の専門家です。
マンションの売却収入や賃貸収入を、あなたのライフプラン(教育資金、老後資金など)全体の中でどのように位置づけ、活用していくべきか、長期的な視点でアドバイスをしてくれます。
売却資金の運用方法や、賃貸経営の収支計画、税金対策など、具体的な資金計画の立案サポートを受けることができます。

賃貸管理会社に任せて手間とリスクを軽減

もし賃貸を選択する場合、賃貸管理会社に業務を委託することで、入居者募集から家賃集金、クレーム対応、退去時の手続きやリフォーム手配まで、煩雑な管理業務のほとんどを任せることができます。
管理委託手数料(一般的に家賃収入の5〜10%程度)はかかりますが、手間や精神的な負担を大幅に軽減でき、遠方に住んでいる場合でも安心して賃貸経営を行えます。

まとめ

マンションを売却するか、それとも賃貸に出すか。この選択は、単なる損得勘定だけでは決められない、あなたの将来のライフプランや資産形成に深く関わる重要な決断です。

この記事では、後悔のない選択をするために、以下の5つの判断ポイントを軸に、多角的な視点から検討することの重要性をお伝えしてきました。

  1. 将来的に住む可能性の有無
  2. 管理の手間とコストを許容できるか
  3. 現在の住宅ローン残高と資金計画
  4. 築年数と資産価値の推移
  5. 地域の不動産市場の将来性

また、売却・賃貸それぞれのメリット・デメリット、収益シミュレーション、税金や空室リスク、ローン残債があるケースや築古物件の扱いなど、具体的な疑問や状況に応じた考え方も解説しました。

最終的にどちらの選択が最適かは、あなたのマンションの状況、資金計画、そして何よりご自身の価値観や将来設計によって異なります。単純な正解はありません。

ぜひ本記事でご紹介した情報を参考に、不動産査定で客観的な価値を把握したり、ファイナンシャルプランナーや賃貸管理会社といった専門家の力も借りながら、ご自身とご家族にとって最良の道を見つけてください。

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※2 ハウスドゥは不動産売買仲介専門フランチャイズで店舗数第1位です。「ビジネスチャンス」(2023年12月22日発行-2024年2月号)より。

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