中古マンションを売却する際の流れは?売却に伴い必要な書類や注意点なども解説

中古マンションを売却するには複数の手順を踏んだり、必要な書類を用意したりする必要があります。この記事では、中古マンションを売却する際の流れとともに、売却にかかる費用について解説します。信頼できる不動産会社を選ぶためのポイントや、中古マンションを売却する際のポイントなどについても解説するため、ぜひ参考にしてください。

中古マンションを売却する際の流れ

まずは、中古マンションの売却について具体的な流れを解説します。

相場の確認や準備を進める

中古マンションの売却を決意したら、住宅ローン残高の確認や必要な書類の準備などをしましょう。ただし、相場を知らないまま売ろうとした場合、安く売りすぎて損をしたり、高い値段をつけすぎて売れにくくなったりする可能性があります。中古マンションの状態や立地も考慮しつつ、基準となる相場を把握しましょう。

売却を依頼する不動産会社を探す

中古マンションの売却は個人でも可能ですが、難易度やリスクを考えると難しい場合も少なくありません。そのため、基本的には売却を仲介している不動産会社を探して対応を任せましょう。不動産会社はそれぞれ得意な領域が異なります。スムーズな売却を実現するには、中古マンションの売却を強みとしている不動産会社を選びましょう。

媒介契約を締結して買主を探してもらう

査定額に納得できる不動産会社を見つけたら、正式に媒介契約を締結します。媒介契約には一般媒介、専任媒介、専属専任媒介などの種類があり、それぞれ売却のサポートに関する内容に違いがあります。契約後は担当者とマンションの売り出し価格や売却の方針などを話し合い、詳細を決めましょう。

媒介契約の種類と特徴

媒介契約の特徴は以下のとおりです。

媒介契約の種類特徴
一般媒介・複数の不動産会社に依頼できる・不動産会社に依頼しつつ、自ら買主を探せる・売却活動について、不動産会社からの報告義務はない
専任媒介・契約できる不動産会社は1社のみ・不動産会社に依頼しつつ、自ら買主を探せる・売却活動についての不動産会社からの報告義務は、2週間に1回
専属専任媒介・契約できる不動産会社は1社のみ・自ら買主を探すことはできない・売却活動についての不動産会社からの報告義務は、1週間に1回

売買契約を締結して引き渡す

広告や不動産情報サイトへの掲載などで見つかった買主と売買契約を締結し、マンションを引き渡します。ローンの残債があるなら、引き渡し日までに抵当権の抹消手続きやローンの完済などの対応が必要です。また、売買契約を交わす際に買主から手付金を受け取ったり、不動産会社に仲介手数料の残代金を支払ったりする必要があります。

売却の翌年に確定申告の手続きをする

中古マンションを売却して利益が出た場合、翌年に確定申告の手続きが必要です。確定申告の期間は、中古マンションを売却した翌年の2月16日~3月15日となっています。ここでいう利益が出た場合とは、マンションの購入価格および購入・売却にかかった諸経費よりも、売却価格が上回っている状態です。

実際は、中古マンションの売却により利益が出るケースは多くありません。ただし、損失が出た際も確定申告すると節税できる可能性があるため、状況に応じて対応しましょう。

中古マンションの売却時に必要な書類

中古マンションを売却する流れのなかで、タイミングごとに必要な書類について解説します。

売却契約時

中古マンションを売却する際は、以下の書類が必要です。

  • 登記簿謄本または登記事項証明書
  • 媒介契約書
  • 登記済み権利書(登記識別情報)
  • 固定資産税納税通知書・固定資産税評価証明書
  • マンションの管理規約の書類
  • マンション管理費や修繕積立費を示す書類
  • 耐震診断報告書・アスベスト仕様調査報告書(ある場合のみ)

購入時の契約書・重要事項説明書(ある場合のみ)

  • 身分証明書
  • 実印
  • 3か月以内の印鑑証明書
  • 3か月以内の住民票

引き渡し時

中古マンションの引き渡し時に必要な書類をまとめると、以下のとおりです。

  • 身分証明書
  • 実印
  • 3か月以内の印鑑証明書
  • 3か月以内の住民票
  • 銀行口座通帳
  • 住宅ローン残高証明書(住宅ローンが残っている場合のみ)

確定申告時

確定申告時に必要な書類は、以下のとおりです。

  • 源泉徴収票
  • 売買契約書
  • 購入時の契約書
  • 仲介手数料領収書
  • 印紙代の領収書
  • 除票住民票
  • 住宅ローン残高証明書(住宅ローンが残っている場合のみ)

マンション売却にかかる費用

マンションの売却には、以下の費用がかかります。

仲介手数料

仲介手数料は、不動産会社を介して400万円を超える不動産を売却した場合に必要な費用です。支払うタイミングは、決済時にまとめて払うケースや、契約時と決済後で半分ずつ払うケースなどさまざまです。仲介手数料の計算式は「売買価格 × 3% + 6万円+消費税」となっています。

抵当権抹消のための諸費用

住宅ローンを返済している途中で物件を売却する場合、抵当権抹消の手続きが必要です。抵当権を抹消するには、そもそも残っているローンを全額返済しなければなりません。抵当権抹消のためにかかる費用をまとめると、以下のとおりです。

種類費用
登録免許税1,000円
司法書士への依頼料約10,000~20,000円
繰り上げ返済ローンの残債分
繰り上げ返済の手数料約5,000円

印紙代

売買契約書は課税文書であり、印紙税がかかります。印紙税額は売買価格によって変化し、具体的には以下のとおりです。

売買価格印紙税額
1万円以上10万円以下200円
10万円超え50万円以下400円
50万円超え100万円以下1,000円
100万円超え500万円以下2,000円
500万円超え1千万円以下1万円
1,000万円超え5,000万円以下2万円
5,000万円超え1億円以下6万円
1億円超え5億円以下10万円
5億円超え10億円以下20万円
10億円超え50億円以下40万円
50億円を超え60万円
契約金額表記がない場合200円
※参考:No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで|国税庁

譲渡所得税

マンションの売却によって利益が出れば、譲渡所得税が発生します。譲渡所得税の金額は「譲渡所得 = 売却価格 - (所得費用 + 売却費用)」の計算式で計算できます。

不動産会社を選ぶ際のポイント

不動産会社を選ぶ際は、さまざまなことを確認する必要があります。

査定に関する根拠の有無

なかには、契約のためにわざと高めの査定額を提示する不動産会社も存在します。不動産会社を選ぶ際は、査定額の根拠を確認しましょう。売却に関するマイナスな面も説明してくれる不動産会社なら、より安心です。

マンション売買実績の程度

不動産会社によって得意な領域は異なり、売買実績にも違いがあります。たとえば、マンションの取り扱いは得意でも、一軒家に関するノウハウはあまりない不動産会社もあります。中古マンションを売却する際は、マンションの売買実績が豊富な不動産会社を選択しましょう。

中古マンションを売却する際のポイント

中古マンションをスムーズに売却するために、意識したいポイントについて解説します。

相場をチェックして値段を設定する

中古マンションの売却を成功させるには、希望の売却価格よりも相場を優先して値段を設定しましょう。相場を知らずに価格設定すると安くしすぎて損をする恐れもあります。

ただし、相場に揃えたり相場より安くしたりしても、必ず売れるとは限りません。条件によっては、相場より高額でも売れる可能性があります。個別の条件も考慮して値段を吟味してください。

売却期間は余裕を持たせる

中古マンションを売却する場合、買主が見つかるまでにかかる期間の目安は3~4か月程度です。早く売るには値段を下げざるを得ず、損をする可能性が高まります。状況によっては、3~4か月以上の時間がかかるケースもあるでしょう。売却期間には余裕を持ち、なかなか売れなくても粘り強く売却活動に取り組むことが大切です。

内覧の準備や対応を丁寧にする

中古マンションをよい条件で売却するには、内覧の準備や対応も丁寧に進める必要があります。買主の候補が内覧した際に印象がよくなり、購入の決め手になる可能性もあるためです。

中古マンションを売却した場合の注意点

中古マンションの売却においては、以下のポイントに注意しましょう。

売却額全てが手元に入るわけではない

中古マンションを売却できても、売却額のすべてが手元に入るわけではありません。売却にかかった費用や税金などを差し引いたうえで、手元に残る金額が決まります。そのため、マンションの売却によって得られた利益を何かに活用したい場合や、遺産相続で金銭を分ける目的で売却する場合などは注意が必要です。

確定申告を忘れずに行う

マンションの売却で利益が出ると所得税がかかるため、確定申告が必要です。確定申告の期間は翌年2月16日~3月15日です。確定申告を忘れると延滞税や無申告加算税が課され、大きな負担が発生します。また、税金に関する各種特例や還付申告についても確定申告が必要です。

速やかに引っ越して引き渡しをする

売買契約の成立後は速やかに引っ越しをし、中古マンションを引き渡しましょう。引き渡しの期限までに引っ越しが完了しなければ、買主とトラブルになる恐れがあります。特に引っ越しの繁忙期はなかなか業者を見つけられない可能性もあるため、注意が必要です。早めに見積もりや荷造りをして準備しておきましょう。

まとめ

中古マンションを売却するには、さまざまな手順を踏む必要があります。買主が見つかるまで3~4か月程度がかかるケースが多いですが、信頼できる不動産会社と契約すればスムーズに売却しやすくなります。

ハウスドゥは、不動産の売却を強みとしています。高い査定力や宣伝力が大きな特徴です。中古マンションの売却を成功させられる不動産のプロを探している場合は、ぜひご相談ください。

AI不動産査定!

AIがお持ちの不動産の市場相場を診断

STEP1

STEP2

STEP3

STEP4

AI不動産査定!

AIがお持ちの不動産の市場相場を診断

STEP1

STEP2

STEP3

STEP4

ハウスドゥは不動産を売る・買う・活用する・建てる・リフォームするなど、全国の店舗ネットワークとテクノロジーを活用し、不動産に関する様々なサービスをワンストップで提供しています。

不動産情報のオープン化の推進と、お客様のニーズに対する不動産ソリューションサービスを提供する「不動産サービスメーカー」として、様々な不動産関連ビジネスを展開しています。

店舗数 No.1 不動産売買仲介専門
フランチャイズ
※2
※2 ハウスドゥは不動産売買仲介専門フランチャイズで店舗数第1位です。「ビジネスチャンス」(2023年12月22日発行-2024年2月号)より。

あなたのお家はいくらで売れる?

過去の事例をもとにAIが自動で査定!