3LDKマンションのフルリフォームにかかる費用相場は？間取り変更や内装など詳しく解説

3LDKマンションのフルリフォームを検討している場合、費用の相場が気になる人は多いのではないでしょうか。この記事では、3LDKマンションのフルリフォームにかかる費用の相場について解説します。部分や予算、築年数ごとのおすすめリフォームについても解説するので、参考にしてみてください。

3LDKマンションのフルリフォームにかかる費用相場は？

フルリフォームとは、目に見える場所を全体的に新しくすることを意味します。骨組みから取り掛かるスケルトンリフォームとは異なり、水回りの移動や間取りの変更といった内容は含まれません。

フルリフォームの具体的な内容は、クロスを張り替えたり、設備機器を交換したりするなどです。なお、リフォームする場所によってかかる費用は異なります。

リフォームとリノベーションの違い

リフォームとリノベーションには、はっきりとした定義は存在しません。しかし、一般的に認識されている意味はあります。リフォームは、古くなった建物・設備を元の状態に戻したり、よりよい機能や見た目にしたりすることを指します。

リノベーションは、既存の建物の価値を向上させるような工事です。リフォームと比べると大規模な工事になりやすい傾向にあります。

フルリフォームの前に考えておきたいこと

フルリフォームの前に考慮するべきこととして、単なるフルリフォームでは対応しきれない可能性が挙げられます。

たとえば、建物の構造体に手を加えるような耐震補強工事が必要になると、費用が高額になりやすいです。経済的に不安な場合は、フルリフォームではなく売却も視野に入れましょう。

【部分別】3LDKマンションをリフォームする際の工事費用

3LDKマンションをリフォームする際の工事費用について、部分別に解説します。具体的な部分と、それぞれの費用の目安は以下の通りです。

内装にかかるリフォーム費用：約90～200万円

内装とは、主にクロス・壁紙や床の張り替える工事を指します。延べ床面積70㎡を想定し、3LDK全ての内装を張り替えた場合の費用は、おおよそ90～200万円が相場です。

なお、張り替える際に用いるクロスや床の種類、素材のグレードといった要素でも、費用は大きく変わります。

設備にかかるリフォーム費用

リフォームの対象となる設備は、トイレや浴室、キッチンや洗面室などが代表的です。以下は、それぞれの設備を交換する際にかかる費用の目安です。

内装と同じく、規模や素材のグレードによって費用は変わるため注意しましょう。なお、いずれも交換の目安時期は20年程度とされています。

間取り変更にかかるリフォーム費用

間取りを変更するには、壁の撤去と補修費用がかかります。該当する部分の状態にもよりますが、1か所あたり10～30万円ほどが相場です。

しかし、間取りを1から考えて作り直すスケルトンリフォームの場合は、700～1,500万円ほどかかります。

【予算別】3LDKマンションのリフォームで可能な範囲

予算によって、3LDKマンションをリフォームできる範囲は異なります。ここからは、予算ごとのリフォーム内容について解説します。

【300～400万円】内装の張り替えや設備交換など

300～400万円の予算があれば、内装の張り替えや各種設備における水回りの機器交換などが可能です。水回りの機器交換ができる具体的な設備は、キッチンや浴室、トイレや洗面所などが該当します。

しかし、使用する資材や設備機器の品質・種類などによっては、300～400万円を超える可能性もあるため、注意しましょう。

【400～700万円】一部の間取りや和洋室の変更など

400～700万円あればできるリフォーム内容として、一部の壁を取り払って間取りを変更することが挙げられます。

部屋の数は少なくなりますが、壁による遮りがなくなって開放的な空間を作りやすくなります。また、内装の張り替えやキッチン・浴室といった各種設備の水回りの機器交換も可能です。

【700万円以上】新築同様のリフォームも可能

新築同様のリフォームも可能になる予算の目安が、700万円以上です。たとえば、キッチンや浴室、トイレといった水回りの設備を標準的なグレードの物に一新することが可能です。

他にも、住宅全体の床や壁などを新しい物に変えたり、間取りを変更したりするなど、フルリノベーションに近い工事が実現できます。

【築年数別】3LDKマンションのおすすめのリフォーム

築年数によって適切なリフォームの内容は異なります。費用に関しても、築年数により差が発生しやすいのが特徴です。築年数ごとの費用の目安については、以下の通りです。

築年数15～20年

築年数15～20年のマンションは、内装張り替えや水回り設備交換の目安時期となります。明らかな不具合がないとしても、トラブルが発生する前に交換することが推奨されます。

また、築年数15～20年は、目に見える部分は綺麗でも、見えない部分の腐食が進んでくる時期です。点検や確認などをして、異常がないかを確かめましょう。

築年数30年

設備の不具合が目に見えて現れてくる頃が、築年数30年前後です。間取りの古さが気になったり、基礎が腐食していたりする可能性もあります。

そのため、設備の一部を交換したり、壁・床を張り替えたりするだけでは対処しきれない場合がほとんどです。そのため、フルリフォームかスケルトンリフォームを検討しましょう。

築年数40年

築年数が40年を超えるマンションに関しては、内装・外装ともにスケルトンリフォームが推奨されます。

部分的な対応では問題の解決が難しい他、1981年に制定された、耐震基準に対応していない建築物である可能性も高いからです。一度壊して建て替える際に、耐震補強工事や断熱工事を施して、現在の規格に沿った建築物にしましょう。

3LDKマンションのフルリフォームの費用を抑えるポイント

3LDKマンションのフルリフォームの費用を抑えるポイントはいくつかあります。代表的なポイントは、以下の5つです。

できるだけ今の間取りを活用する

可能な限り現状の間取りを活用すると、フルリフォームでも費用を抑えやすくなります。間取りを変更する場合、多くの手順を踏む必要があり、工事も大がかりになります。

具体的には、現存の間仕切り壁を撤去したり、新たな間仕切り壁を設ける必要があったりします。工事の作業量が増える他、必要となる材料も多くなるため、費用が高騰しやすくなります。

リフォームの範囲を限定する

リフォームの費用を抑えるポイントとして、リフォームの範囲を限定することが挙げられます。全てをリフォームしようとすると、対応するべき箇所が増えてしまい、費用も高くなりがちです。

しかし、リフォームを行いたい部分を選定するなどして、工事する範囲を可能な限り狭めれば、必要最低限の費用で済みます。

設備のグレードを抑える

設備のグレードを抑えると、リフォームの費用も高くなりにくくなります。リフォーム工事の費用に大きな影響を与える要素は、新しく設置する設備の本体価格だからです。

設備のグレードが低ければ本体価格も控えめになるので、それに応じて工事価格を抑えることができます。

複数のリフォーム会社で見積もりをとる

リフォームの費用を抑えるポイントとして挙げられるのが、複数のリフォーム会社で見積もりをとることです。

同じ条件や内容だとしても、リフォーム会社によって見積もりは異なります。そのため、複数の会社に見積もりを依頼して、会社が提案している内容と費用を比較することが重要です。

住宅ローン減税制度を利用する

住宅ローン減税制度を活用すれば、リフォームの費用を抑えられます。住宅ローン減税制度は、住宅ローンを利用して住宅を新築や取得、増改築した場合に適用されます。

具体的には、年末時点のローン残高の0.7％に相当する金額を所得税や翌年の住民税から最大で13年間に渡って控除することが可能です。

3LDKマンションのフルリフォームで後悔しないためのコツ

3LDKマンションのフルリフォームで後悔しないためのコツを解説します。具体的なコツとそれぞれの詳細は以下の通りです。

予算をリフォーム会社に伝えておく

あらかじめ予算を決めている場合は、リフォーム会社にも伝えておくべきです。また、伝える際にもコツがあります。

たとえば、300万円と予算を決めている場合は、300万円ぐらいと伝えるのではなく、300万円以内とに伝えましょう。はっきりと予算を伝えることで上限を分かってもらいやすくなり、スムーズなやり取りにつながります。

今の生活に合ったリフォーム内容か考える

リフォームを実施する際は、今のライフスタイルに合った内容であるか考えるべきです。見た目がおしゃれで華やかになるリフォームだとしても、使い勝手がよくないと日々の生活は快適に過ごせません。

今のライフスタイルを見つめ直して、快適に生活できるようなリフォーム内容を目指しましょう。

したいリフォームよりも「すべき」箇所に注目する

リフォームに関する事例を参考にすることは、方向性や内容を決める際に大切です。しかし、リフォームしたい部分と、リフォームするべき部分は内容が異なる場合があります。

リフォームするべき部分を放置して、リフォームしたい部分を優先してしまうと、快適に過ごすことが難しい事態に陥りかねません。対応が必要な部分を最低限抑えることで、費用の節約にも繋がります。

リフォーム費用の相場は事前に把握しておく

リフォーム会社に見積もりを取る前に、リフォーム費用の相場を事前に把握しておくことが大切です。

相場を把握することで、提示された見積もりが高いか安いかの判断ができるためです。自分で判断することが難しければ、住宅リフォーム・紛争処理支援センターを活用しましょう。公益財団法人なので信頼性が高く、無料で内容を確認してもらえます。

リフォームで活用できる支援制度も確認しておこう

工事の性質によっては、税金の控除や補助金を受けることが可能です。リフォームで活用できる主な制度は、補助制度・減税制度・融資制度の3つです。

具体的には、国土交通省が実施している長期優良住宅化リフォーム推進事業（※1）や、子育て支援型共同住宅推進事業（※2）などが挙げられます。

（※1）参考： 長期優良住宅化リフォーム事業

（※2）参考：子育て支援型共同住宅推進事業

まとめ

3LDKマンションのフルリフォームにかかる費用相場や費用を抑えるポイント、リフォームで活用できる支援制度などを解説しました。

築年数や建物の状態によっては、リフォームに多大な費用がかかる場合もあります。そういった場合は、リフォームではなく売却したほうが、結果的に経済的な負担が少ないことも珍しくありません。

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